『ゴーヤーちゃんぷるー』'05 松島哲也/監督 竹内紘子/原作 松島哲也&宇山圭子/脚本

[rakuten:book:12422367:image]


現在、TVドラマ『ヤスコとケンジ』に出演の多部未華子が、15歳―撮影当時―で主演した作品。
2007年に亡くなった北村和夫が主人公・ひろみの祖父役で出演。

個が尊重される現代、他者とのコミュニケーションのあり方は非常に難しい。特に都会では物騒な社会への警戒心、過剰な防御心から、それはより困難なものになっている。そして不登校、ひきこもり、イジメなどが多発している現状は、他者との関わりあいに傷つき、恐れ、怯えている大勢の若者がいることを示している。
 この映画の主人公・ひろみは誰も信じられなくなり、不登校を続ける中学生の少女。表に出せない叫びを胸に抱え、ひとり悩み、もがく日々を送る彼女が、メールで会話する青年の励ましにより、東京から離れ美しい自然の島へ旅する。島の人々との出会いや関わりあいの中で、やがてひろみは人の温かさに気付き、生きる意味を感じる。 主人公・ひろみに『HINOKIO] (05)や『夜のピクニック』など話題作に出演し、眼の強さが印象的な多部未華子。悩みを抱えつつ、次第に心を開いていく微妙な感情の動きを見事に演じている。離れ離れでも強く生きているひろみの母親に風吹ジュン。島のダイビングショップで働き、ひろみとメールで会話する青年“ケンムン”に武田航平美木良介、下条アトム、新海百合子、大城美佐子などベテラン俳優陣が脇を固め、森田健作が企画・出演している。
 安心して子供に見せられて、大人が見ても面白く、親子で話し合える映画があったら…。そんな想いが原作「まぶらいの島」に辿り着いた。舞台を原作の鹿児島から沖縄に移し、沖縄では「まぶらう」という言葉を使わないため、『ゴーヤーちゃんぷるー』にタイトルを変更した。料理のゴーヤーちゃんぷるーは、苦いものも辛いものも甘いものも混ざり合うことで美味しくなる。「人間もひとりで生きるより、みんなで助け合って人間らしく生きる」という想いがこのタイトルには込められている。
http://www.fjmovie.com/main/movie/2006/goya.html

正直に告白すると、森田健作氏の企画とあったので、お説教臭くて「世のオヤジ」が安心するだけの作品かと思い観ることに躊躇していました(苦笑)


ただ、解説にある「個が尊重」と「他者とのコミュニケーションのあり方」を対立させていることに疑問がある。
ボク自身は、本当の意味で「個が尊重」されてないから、「他者とのコミュニケーションのあり方」に問題が生じると、現在の中高生を間近に見ていると感じるのですが……。


蛇足ながら、付け加えておくと、「人間もひとりで生きるより、みんなで助け合って人間らしく生きる」の
「人間らしく」の定義をどうするかは、他人がとやかく言うものではなく、
各人がそれぞれ考えるものだと思いますが……(笑)


まあそれでも、妙な押し付けがなかった分、好印象で映画自体は見終えることができました。
やはり、多部未華子はTVドラマより映画のほうが、輝いてますねえ。


http://www.tv-asahi-service.co.jp/goya/index.htmからこの作品の予告を見ることができます。