『黄砂』(「素敵な宇宙船地球号」4/29放送)


中国では「黄砂」を「砂塵暴」と呼ぶ。毎年春先は、黄砂の季節であるが、その量が年々増加しつつある。そして、内モンゴルの草原が砂漠化しつつあるそうだ。


内モンゴルの草原を馬で疾走する。でも、何故か草原内部に柵が設けられている。

番組で紹介された一シーンだ。
土地の個人所有という、遊牧とは相容れない思想が大手を振っているようだ。


そして、中国政府は、「草原の砂漠化」を遊牧そのものに帰する。(おいおい、モンゴル高原の遊牧は、数千年前からやってますよ!)どうも、どこの政府も顔は、民衆を向いてないような…。


「過放牧」→「草原の砂漠化」  
原因:羊の放牧を限られた柵の中でおこなったため、羊が草の根っ子の部分まで食べてしまい、その後草が生えずに砂漠化する。「過放牧」の最大の原因は、カシミアのセーターの需要増加だ。セーターの供給先は、日本をはじめ、先進資本主義国とのこと。


また、工業化により、汚染された工場排水が浄化されずに放置される。これが乾燥し、汚染された砂が「黄砂」となって舞い上がる。


豊かになるために仕方がないでは、どうにもならない状況である。自然は変化するものであっても、10年20年単位での話しではない。急激な変化は、人為的なものに他ならない。どうにかせねば、何かできることは、と腕組みをする。


語りが上手いなあ、と思ったら、緒形拳でした。どうりで上手いはずだわ。
若い友人のTくんが演出補として、この番組の制作に関わっている。というわけもあるが(笑)応援したくなる番組である。