「インプラント」といえば…

インプラント」という言葉は、『スタートレック ボイジャー』で初めて耳にした言葉だ。ボーグという種族が、異星人を同化する際に埋め込むもので、時の経過と共に身体深くに入り込み、完全に身体から分離できなくなる代物だ。

↓左目の上のがボーグインプラント


歯におけるインプラント治療は、欠損した歯を再現する治療法。
1952年にスウェーデンのブローネマルク博士がウサギに実験装置を埋め込んで研究を行っていると、チタン製のネジが骨と融合して、実験装置を取り出すことができなくなってしまったことに始まる。
彼はこのことからチタンと骨が結合することを発見し、人体に応用するべく研究を続けた。

↓図示するとこんな感じ


とまあ、ケガの功名?的なところから始まった研究が、1965年、初めて人工歯根としての臨床応用をスタート。以来、信頼性の高い歯科インプラントの治療法として確立された、ということだ。
その最大のメリットは天然歯の状態の80%近くまで噛む力が回復するといわれている点だと思う。 インプラントは自分の歯と同じように何でも噛め、食事などの不自由さから開放される、というわけだ。


また、すべていいことずくめの説明で、いざというときになっていろいろと都合の悪いことや説明だけでは気づかないこと、ということもよくある。
実際、インプラントによる治療法は、保険の対象外で、費用も当然安くはない。それに、100%の人に適しているというわけではない。


このサイトには、「従来の治療法とインプラントの違い」というページで、この治療法のデメリットにも触れている。早まらずに、じっくり考えて決定できる点は良心的といえるのでは。


歯の治療に関しては、以前こちらで取り上げたことがある。セラミックのよるにせよインプラントによるにせよ、従来のブリッジや入れ歯によるものよりも利用する側に、ごく自然な状態を提供してくれるので喜ばしい限りだ。


後は、費用も考慮に入れて自己判断で、ということだ。直ちに、対処しなくてはならないほどではないので、じっくり考える参考にさせてもらおう。


↓ブローネマルク博士