「COOL STRUTTIN'」by Sonny Clark

COOL STRUTTIN’ by Sonny Clark

1 Cool Struttin'
2 Blue Minor
3 Sippin' At Bell's
4 Deep Night
5 Royal Flush (Bonus Track)
6 Lover (Bonus Track)

部屋で読書しているときに、無性にクラシックかJAZZが聴きたくなる瞬間がある。多分、京都に来た当初、購入した本のページをめくるのに、名曲喫茶かジャズ喫茶を利用していたからだろう。

ステレオもない寒々とした部屋では、いかにも侘びしかった。こちらに来た頃は親しい友もいなかったので、独りでモーツァルトやマイルスを聴きながら読書したものだ。

最近は、お気に入りのアルバムはほぼコレクション入りしていることと、無遠慮なタバコの煙がいやで自宅で聴くことが多い。

ソニー・クラークのこの有名アルバムだが、どうもアメリカではそれほどでもないらしい。何故なんだろう?アルバム・ジャケットを見ているだけでも飽きない。
 
ボクは、1曲目のアルバム・タイトル曲のピアノ・ソロにいかれた。ピアノのタッチがなんとも優しいのだ。アルバム全体を通して、アート・ファーマーのペットもジャッキー・マクリーンのサックスもポール・チェンバースのベースもいい。バランスがよくとれている。

ピアノは出しゃばらず、かといって引っ込み思案ではない。出るところは出て、引くところは引いている、といったところか。また、2曲目のマクリーンのソロは、文句のつけようなし。

本当に素晴らしいアルバムだ。'63年32歳で逝ってしまったのが、かえすがえすも残念である。やはり、どんな理由があるにせよドラッグはいけません。