「Stick It In Your Ear」Paul Laine

stick it in your ear


1. One Step Over the Line
2. We Are the Young
3. Dorianna
4. Is It Love
5. Heart of America
6. Main Attraction
7. Doin' Time
8. I'll Be There
9. Break Down the Barricades


カナダ出身、デビュー当時はソロで活動していた。その後、Danger Danger のボーカルに招かれる。数枚アルバムを発表したが、今現在はどうなっているのかわからない。最近は、この手の音楽情報に疎くなってしまっている(苦笑)


本作は、ポール・レインのソロ1作目で、発売当時、「某BURRN!」誌(1990-8号)で当時の編集長に酷評されたものである。プロデューサーがブルース・フェアバーンなので、Bon Joviと同傾向の音作りになるのは否めない。しかし、レビューでいきなり「こういう奴って、一番嫌いだ!」と断定してしまうのは、当時の状況であれば許されたのだろう。(その時は、それなりに納得していた従順なボクでした。)
ネットの普及に伴い、マイナーなバンドやシンガーのCDが格段に求めやすくなった結果、'90年当時音を聞かずにレビューで購入を判断していた者−まさにボク−でも自分の耳で確認することが可能になった。


その結果として、本作はレビューにより貶められた代表的なものだ、と言えよう。(他には、J・L・ターナーの1stも酷い書かれようだった。)


'06年現在、本アルバムを評するなら、Bon Joviの影響は感じるが、猿まねとかパクリのレベルではない。これはこれで立派なプロの作品だ。

1は、ミッドテンポのノリのいい曲。おそらくBon Joviの「Slippery When Wet」や「New Jersey」の冒頭曲とのテンポの類似から酷評されたのでは、と推測できる。でもねえ…。

3は、確かにもろBon Jovi風。でも「完全にBon Jovi」と言い切るのは、どうもなあ…。
他もBon Jovi風です。でも、上手いんだよなあ、歌も演奏も。それだけで認めてしまいます。


検証のためBon Joviの'80年代のアルバムを繰り返し聴いてみた。テーマからずれるが、「うーん、いい仕事してます」と実感。こりゃ他のバンドやシンガーに影響与えるのも無理ない。
でも、影響受けたからといって目くじらたてるのもどうかなあ。そんなこと言い始めたらきりがないのでは?

曲調やジョンの唱法に似たものが出てくるのも、一つの時代を象徴していると解釈できるのではないかなあ。まあボクは、そんな聴き方で楽しんで聴けます。