バッハ&モーツァルトの日々

夏の休暇が終わるとまた「貧乏暇なし」状態で、柄にもなく朝から晩まで働いている。
まあこれだけ暑かったら外出する気になれないんが…。
でも、仕事浸けの日々はどうも性に合わない(笑)


こんな時は、毎度バッハかモーツァルトで疲れを癒している。


J.S.バッハ:無伴奏チェロ組曲』をしばしば聴く。演奏は、だいたいピエール・フルニエ。たまにミッシャ・マイスキー
家族からは、地味で何が良いのかわからない、と言われる。
いいじゃないの。疲れたときはこれが一番なのだ。


ピアノ曲(『J.S.バッハ:パルティータ(全曲)』)だとヴァルター・ギーゼキングだな。彼の演奏は等身大のバッハを魅力的に聴かせてくれる。
こんな時は、どうもバックハウスグレン・グールドアルゲリッチの心境ではない。心に突き刺さる演奏よりも、染みわたるものを選択してしまう。


そして、今夏の最大の収穫は、shiropさんに教えていただいた「TOWER RECORDS VINTAGE COLLECTION」の中の一枚『J.S.バッハフランス組曲(全曲)/イングリット・ヘブラー(p.)』(2枚組\1500)である。


この演奏は、本当に癒される。
ヘブラーといえば、モーツァルト。そう思っていたので、バッハの曲も録音していたのは記憶の彼方にある程度。
聴いてびっくりの演奏で、激しいバッハじゃないけど、平坦で退屈なバッハでもない。細部のちょっとしたところに味付けがしてある風で、若い頃ならともかく、この年になるととても素直に心地よさを感じる。
疲れたときや仕事の合間に聴いてます。同じ曲なら、グレン・グールドの演奏も所有しているが、趣が全然違う。これはこれで名演であるのだが、疲れた身体と神経に、グールドはちとキツイ(苦笑)


価格も廉価だが演奏も……なんて、企画は正直いくつもあったけど、このコレクションは違う。
廉価(\1000-\1500)なのに加えて、興味を引く演奏が多い。
いわゆる名盤を集めたものではない。どちらかというと、ボクのような少しひねくれた?鑑賞者向けかな。
「隠れた名盤」とでも言えるようなものばかりだ。
改めて、shiropさんに大感謝、である(笑)