「バーミヤンは世界最古の油絵?」

アフガニスタンバーミヤンの石窟寺院に残存する壁画の調査から、「世界最古の油絵」であるとの報告が東京文化財研究所からされたそうだ。
バーミヤンは、'78年に訪問しているので、どうもこの種のニュースを素通りすることはできない(笑)

バーミヤンは世界最古の油絵?東京文化財研の調査結果

アフガニスタン世界遺産バーミヤン遺跡の壁画が7世紀後半の世界最古の油絵であることが、東京文化財研究所の調査で分かった。

 シルクロードの拠点での油絵技法の存在が確実になったことで、油絵の可能性が指摘されている法隆寺の玉虫厨子(ずし)や正倉院宝物との関係についても注目される。
 22日に同研究所で開かれた国際シンポジウムで、谷口陽子特別研究員が発表した。

 2001年にタリバンによって爆破された二つの大仏があるガケには多数の石くつがある。その天井や壁には極彩色の仏教絵画(5〜10世紀)が描かれている。研究所とフランスの欧州シンクロトロン放射光施設が50か所の石くつの破片を分析したところ、そのうち12の壁画が7世紀後半から10世紀にかけて描かれた油絵であることが判明した。

最終更新:1月23日9時43分

東京文化財研究所は、独立行政法人で所在地は上野公園13-43。
組織内に文化遺産国際協力センターという部署があり、その下部に文化財の保存・修復をする研究室がある。


今回の分析は、保存計画研究室で行われたと思われる。国際シンポジウムでの発表なのだから、信頼の置けるものだ。
そのことを前提にしての疑問だが、第一に、現代の油絵との材質的相違はどんなところにあるのか。
第二に、油絵と判明した壁画とそうでない壁画の外観的相違はあるのか。また、同時期に少なくとも2種の材質が存在したのは何故なのか?
第三に、「油絵技法の存在」とは具体的に言うとどのようなことなのか?


とまあ、ちょっと考えただけでもいくつかの疑問がわいてくる。
もしかしたら、下の報告書に詳細が記されてるかも知れない。

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