『マンマ・ミーア』'08 フィルダ・ロイド/監督 キャサリン・ジョンソン/脚本


ただ今上映中。公式サイトはこちらです。
珍しく連れ合いと意見が一致。夫婦割で鑑賞できた(笑)


ロングランの舞台ミュージカルの映画化。監督も脚本家も舞台版のスタッフであるので、流石に見せ所を心得た作品に仕上がっている。


エーゲ海に浮かぶ島で、女で一つでホテルを経営している母と結婚を翌日に控えた娘の話。
書き方次第では、ドロドロとした愛憎劇になる題材だが、これをさらりと明るくやさしい眼差しで描いている。


全編を流れるアバのナンバーは、'70年代を身近に感じているものには懐かしい。
名曲揃いなので、若い10代20代の方が聴いても退屈しないだろう。
館内はそれこそ10代から60代まで。幅広い年齢層だ。


メリル・ストリープが、あんなに歌えて踊れるとは……(失礼) 
伊達にハリウッドでトップ女優の座を30年以上も維持してきたのではない。


思えば、最初に彼女の映画を見たのは『ディア・ハンター』であった。特に、意識して作品を見続けたというわけではないが、『クレイマー、クレイマー』『ソフィーの選択』以来、結構いろいろと出演作を見てきたなあ。


この女優さん、正直言って、取り立てての「美人」ではない。
好き嫌いの分かれる女優さん、と思う。
でも、スクリーンの端々に見せる表情は、なんとも魅力的だ。
役者だから、当然といえば当然なのだが、役になりっきている印象を強く受ける。
シリアスなところからコメディーまで、実にいろいろと演じ分けているなあ。


また、娘役のアマンダ・セルフライドは、とてもチャーミングな女優さん。しばらくは、この路線で行ってほしい。


そのほかの脇をかためる俳優も、それぞれ実力に裏打ちされた個性的な演技。
良い映画は、脇役がしっかりしているということを改めて認識(笑)


一昨年の『ドリームガールズ』、昨年の『ザ・マジックアワー』。
どうも一年に1作の割合でしか、観たい映画の趣味が一致しないようなので、今年はこれが夫婦割りを利用できる最初で最後か?(笑)