『ただ、君を愛してる』 '06   新城毅彦/監督   市川拓司「恋愛寫眞 もうひとつの物語」/原作

ただ、君を愛してる スタンダード・エディション [DVD]

主演:玉木宏宮崎あおい


この作品を涙なくして観られなかった方は、この先は読まないほうがいいのでは(苦笑)
個人的には『恋空』同様に作品の細部の荒さが気になる作品であった。


ただ、黒木メイサの美貌がかすんでしまうほど、宮崎あおいの表現力は素晴らしい。
さらに、玉木宏もドン臭そうな演技が見事。
彼は、10数年後、堤真一や豊川悦史のようにシリアスな作品からコメディにいたるまで、守備範囲の広い役者になりそうな。そんな予感を感じる。


10代20代の女の子には、評判がいいようだ。
だけど、酸いも甘いもかみ分けてるわけではないが、オジサンのボクにとってはどうも甘いだけの悲恋、という印象。
まあ、『恋空』のときも思ったが、ターゲットの年齢層を絞った作品なのだろう。


木々に囲まれてのキス・シーンは秀逸。この部分だけ切り取っておきたいくらい。
映画『ニューシネマ・パラダイス』のラストに挿入したいくらい、と言ってしまったら言いすぎだろうか?
もしくは、オリビア・ハッセー主演の『ロミオとジュリエット』のキス・シーンのような印象かな(笑)


物語にいちいちケチをつけても、この作品のファンには「意地悪」でしかないだろうけど、
誠人が、友人たちにおんぶされて病院に担ぎ込まれるシーン。
病室での友人たちとのバカ騒ぎも「??」だが、生死が危ぶまれていたなら、そこは「おんぶ」じゃなくて「救急車」だろう!と 思わずツッコミを入れてしまった(笑)


宮崎あおいの可憐さと玉木宏のイケ面なのにそれを感じさせない演技を観るにはいい作品かな(苦笑)